◆専業主婦とパートがもらえる年金の違いとは? ◆簡単早見表でチェック!厚生年金の受給額はいくら? ◆退職金がない人はどうする?老後資金の増やす方 ◆厚生年金保険料が高い! 厚生年金は給料の低い人が得する制度? ※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。
いつモトがとれる? 例を出して考えてみます。2021年6月現在、60歳のパート主婦(昭和36年5月1日生まれ)Aさんが、すべての要件を満たして、健康保険・厚生年金に加入すると仮定するとどうなるでしょう? 賃金月額(月給)8万8000円で社会保険に加入すると、厚生年金保険料は月額8052円、健康保険料は月額5121円を支払います(令和3年度協会けんぽ保険料額表・東京都より)。 1年加入すると支払うのは、厚生年金保険料を年9万6624円、健康保険料(40歳以上なので、健康保険料には介護保険料を含む)を年6万1452円、合計15万8076円です。その他雇用保険も入ることになりますね。 パート主婦Aさんは、62歳から特別支給の老齢厚生年金を受けることができ、増額分は標準報酬月額8万8000円×5. 481/1000×12カ月=年5787円です。計算していくと、支払った厚生年金保険料の元をとるのは約79歳まで長生きした場合となります。 ◆【まとめ】パート主婦が60歳以降も健保・厚生年金に入ると本当に、得するの? 上記の計算をみると「健康保険料も支払うんでしょ? 手取りが減るのに、ほんとにお得なの?」と思うかもしれません。夫が会社員なら、健康保険の扶養(60歳以上の妻は年収180万円以内で入れます)に入ってしまえば、保険料は支払わなくてすむのですから……。 メリットとしてはパートで健康保険や厚生年金に加入できる人は、週20時間以上働いているため、雇用保険にも入ることができます。1年以上働いてから退職すると、賃金月額8万8000円の約6割(約5万2800円)の失業等給付を3カ月間、受けることができるのです。 また健康保険に加入していれば、業務外の病気やけがで働けなくなった時、最長で1年半傷病手当金を受けることができます。健康保険を民間の就業不能保険に見立てれば、決して保険料は高くありません。その上、老齢厚生年金は生涯にわたって増額されるのですから、社会保険加入はメリットも大きいのです。 ●参考資料:令和3年3月分(4月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表 文:拝野 洋子(マネーガイド) 文=拝野 洋子(マネーガイド) 本記事は「 All About 」から提供を受けております。著作権は提供各社に帰属します。 関連リンク ◆パート主婦が1年間、厚生年金に加入したら将来もらえる年金はいくら増える?